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ギャン理論: 2008年5月アーカイブ

システムトレード検証 第2回「ギャン理論」

株式・為替市場共に、方向性の不透明な状況です。
日経平均にしても、1万4000円台に回復しましたが、まだしっかりとした上昇トレンドを形成できていないと思います。

その中で商品市場では、原油や鉄鉱石など際限なく上昇を続けています。
これが今後どのように株式・為替市場に反映するのかを、しっかりと見極める必要があるかと思います。


それでは、早速検証に入りたいと思います。


今回ご紹介するのが、ギャンの取引ルールです。
ギャンは28のルールを決めて、取引することを推奨しました。

これは何度もギャン自身が失敗し、それを体系化したものです。


1  投資資金を10等分し、1回の取引に資金の10分の1以上のリスクを決して取らない。

2  ストップ・ロス・オーダーを使うこと。取引にあたっては5セント以上離さず、常に1~3セント差でストップ・ロス・オーダーを置いてポジションを守ること。

3  過剰な売買は決してしない。これをすることは資金運用の原則に反することになる。

4  儲けを損失に変えない。3セント以上の含みが出来れば、利益を失わないようにストップ・ロス・オーダーを近づけること。

5  トレンドに逆らわない。自分のチャートとルールに従って、相場のトレンドに確信が持てないときは売買しない。

6  疑わしいときは手仕舞い、取引をしない。

7  活発な銘柄のみを取引する。動きが鈍く、活気のない市場には手を出さない。

8  リスクの均等分散。できれば2種か3種の商品を取引する。資金全部を1商品に集中させることは避ける。

9  指値をしてはならない。売買の価格を決めず、成り行きで売買すること。

10 充分な理由なしで手仕舞わない。利益を守るにはストップ・ロス・オーダーでフォローする。

11 実現益は蓄積せよ。連続して取引に成功したら、一部は温存し銀行口座にいれ、
   緊急時やパニック時にだけ使うこと。

12 配当目当てで株を買わない。(小掬(すく)い商いしない。)

13 難平をしない。難平はトレーダーの最大の誤りである。

14 我慢できないというだけで相場から逃げない。また、待ちきれなくなったと言うだけで
   手を出さない。

15 小さな儲けと大きな損は避ける。

16 建玉と同時にストップ・ロス・オーダーを出し、これをキャンセルしない。

17 あまり頻繁に売買しない。

18 買いを厭わないのと同様、空売りを厭わないこと。トレンドに追随し儲けることを目的とする。

19 安いというだけで買ってはならないし、高いというだけで売ってはならない。

20 ピラミッディングのタイミングに注意する。商品が非常に活発になり抵抗線を抜けるのを待ってから買い増し、支持水準を割るまで待ってから売り増しする。

21 買いのピラミッディングをするには強力な上昇トレンドを示す商品(発行済株数の少ない銘柄)を選び、売りのピラミッディングをするには明確な下降トレンドを示す商品(発行済株数の多い銘柄)を選ぶ。

22 ヘッジは決してしない。ある商品を買い建てしていてその価格が下がり始めた時、これをヘッジしようとして別の商品を空売りしてはいけない。この場合は相場から手を引いて損を確定し、次の機会を待つ。

23 充分な理由なしにポジションを変えないこと。取引する場合は充分な理由に基づくか、または明確なルールによること。また、相場のトレンドが変わる明白な徴候なしには手を引かない。

24 長期間成功し儲けた後で取引量を増やすことは避ける。

25 相場が天底となる時を当て推量してはならない。天底は相場が明らかにする。明確なルールに従うことで、相場をすることができる。

26 自分よりも相場を知らない人の助言に従ってはならない。

27 損が出た後では取引量を縮めよ。決して増やしてはならない。

28 間違えて入ることを避けるのと同じく、間違えて手仕舞うことも避ける。二つながら間違いだからである。

システムトレード検証 第1回「ギャン理論」


先週の為替市場は、先々週までの大きく動いた為、停滞したような動きになっていました。
それに対して日経平均は、上昇し続け1万4000円台まで回復しました。

しかし最近では、サブプライムの為、シティバンクが2万人規模のリストラ計画を打ちたて、日本ではみずほ銀行が下方修正をしました。
まだまだサブプライムの傷跡が大きく残っているようです。

現在の株式市場の上昇トレンドが本物なのか、それとも最後の上昇なのかの見極めが必要かと思います。
「今が一番良い」と言う状況ではないわけですから、焦らず資産の形成をして頂ければと思います。

 

それでは、早速検証に入りたいと思います。

前回、「タートルズ」の検証を行うとしていましたが、為替市場はレンジ相場であったので、売買サインが出ませんでした。
それは引き続き継続するとして、今回は「ギャン理論」について検証を始めたいと思います。


「ギャン理論」については、多くの方がご存知だと思います。
特に有名なのが「スィング・トレード」・「価格は時間に等しい(投資と言うものに時間の概念を入れた事)」と思います。

「ギャン理論」がシステムトレードなのかと疑問をお持ちの方もいらっしゃるかも知れません。
しかし、ギャンもシステムトレーダーであったと私は思います。
その理由として、著書に下記の言葉を残しています。

「ルールを正確に守っていれば収益を上げることが出来る。決心することだ。もしもルールに従うつもりが無いなら、商品やその他の投機や取引は始めるべきではない。と言うのも、そうなれば、結局、損失を被るのは自分だからだ。」


現在では、「非裁量トレード」を「システムトレード」と呼ばれています。
「ギャン理論」はその「システム」を「ルール」と言う言葉に当てはめているように思います。

 


「ギャン理論」の確立した、「ウィリアム・デルバート・ギャン」について簡単に触れたいと思います。

テキサスの綿花農家に生まれ、24歳で相場(商品・株式)の世界に入りました。ギャンは聖書・数秘術に学んだ投資哲学から生み出した厳格なルールに従って取引を続けました。

記録によると、ギャンは25日間に286回取引を行い、そのうち264回は利益(勝率92.31%)を得ていました。
その為、最初の投資金額450ドルが3万7000ドルになりました。

またある同業者の記録によると、「ギャンは130ドルを1ヶ月もしないうちに1万2000ドルに殖やした事がある。これまで会った誰よりも早かった」と言われています。


またギャンの予測は相場だけに留まらず、ドイツ・オーストラリア皇帝の退位、第一次世界大戦の終結なども予測していました。

ギャンは当時でも資産運用の講師としても活躍し、在宅向けのコース:1500ドル、上級者向けのコース:5000ドルなど、当時としても破格の受講料であり(当時のダウ平均:300ドル)、それだけの価値があると考えられていました。

しかし、ギャンは講師での収益よりも市場からの収益を大きく、講師業は「人々への啓発」と記しています。


それでは、次回は「ギャン理論」のルールに迫りたいと思います。


 

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プロフィール

名前:鵜飼英之

プロフィール:
商品先物会社でFX室に配属される。退職後、友人・父親の会社経営を手伝うが、夜逃げ・倒産等を経験。その後、「ファイナンシャル・フリーダムを目指し、ロハスな生活」の提案をモットーにFPとして独立。お金の重要性と唱えると同時に、その危険性を説いている。

趣味:
格闘技全般(現在、心身統一合気道を稽古中)